住旅コラム更新|みじかよの7月

れと

2022

多賀城市

日本人独自の世界観の一つである
霽れ(ハレ…儀礼や祭り、年中行事などの『非日常』)と
褻(ケ…普段の生活である『日常』)

暮らしの中にある『霽れと褻』
家族と過ごす毎日の時間、仲間と過ごす趣味の時間
パブリックと、プライベートの共生

一つの時間軸にありながら
日常と非日常が
穏やかに混ざり合う空間
どちらの場面でも舞台となる空間

日々の『霽れと褻』を享受し、愉しみ、慈しみ
古くからの日本人の感性を大切に受け継ぎ
住まう人の感性で創っていく
だから『完成』は無い
それは、どこまでも広がる可能性のような
止むことのない『暮らしの創造』

「礎」

498.91㎡(150.9坪)

出会いは2018年。某設計コンペにてお会いしたのが始まりでした。

「大きな窓から見える景色が映える家」がご家族の新しい家への夢でした。

ご家族所有の土地に建築したいご希望がありましたが法的な制限等が多くありとても難しい場所でした。

長い期間は要しましたが、様々な制限や問題を一つ一つ2年がかりで解決し実現へと辿り着きました。

敷地は充分な広さがありましたが高低差のある形状で、一番高いところに生活の場を設けることとしました。

すぐ隣には多賀城跡があり緑と自然に囲まれたそのロケーションと借景も愉しめる立地でした。

「設え」

ご家族ご希望の「大きな窓から見える景色」を愉しめるよう窓の形状や配置を考えました。

敷地の西側は多賀城跡の幽玄な風景が広がり「非日常」を感じさせる『霽れ』の世界が広がり、東側は近隣住宅や人々や車の往来もある「日常」の『褻』の生活が営まれています。

この霽れと褻の間に存在する世界観を表現できるような設えをご提案させて頂きました。

この家の象徴とも言うべき螺旋階段はその中央に鎮座し家族を見守ります。

紆余曲折しながらも一段一段踏みしめて登っていくこの螺旋階段は人生とも重なり合っているかのようです。

あつら

工法・構造

木造軸組工法+パネル工法

断熱

発泡ウレタン

屋根材

ガルバリウム鋼板横葺き

外壁

吹付塗装仕上げ&無垢レッドシダー板貼り

サッシ

ALL樹脂 LOW-e複層ガラスALガス入り

床材

無垢オーク

リビング階段

鉄骨製螺旋階段

Ⅱ型キッチン

造作(haretoke labo製)

洗面化粧台

造作(haretoke labo製)

延床面積

127.29㎡(38.5坪)