住旅コラム更新|みじかよの7月

華やかな月の浮かぶ家

2022

登米市

想像してみる
この家の窓から見える月はどんなだろう

どこで見るか
誰と見るか
どんな空間から見るか
どんな角度で見るか
この家の窓から見える月はどんなだろう

東西に長く奥行を感じさせる間取り
南面に開けた窓前には
ヤシの木や南国を思わせる庭の風景が広がり
白やグレーを基調にした空間は
明るくお洒落でスタイリッシュでありながらも
木の色や優しい質感が寛ぎを加算してくれる

子供たちのはしゃぐ声
家族の笑顔
日々の暮らし
まるでこの空間から
パワーや輝きを放つかのように煌めく

想像してみる
そんな気持ちでこの家から見える月は
きっと華やかだろうと

全てのパワーを自らの輝きに変えて
光輝く月のように
華やかに浮かぶ夜空を
今宵も見上げる
明日が待っている

出会いは6年前。
自営業をされてるお施主様が、独立開業される際の店舗デザインをさせて頂いたのが始まりでした。それから5年経った昨年、マイホームをお考え始めた際にお声掛け頂きご縁が更に続き、とても有難く嬉しく感謝の気持ちでいっぱいです。 

「礎」

482.95㎡(146.1坪)

出会いは2018年。某設計コンペにてお会いしたのが始まりでした。
「大きな窓から見える景色が映える家」がご家族の新しい家への夢でした。
ご家族所有の土地に建築したいご希望がありましたが法的な制限等が多くありとても難しい場所でした。
長い期間は要しましたが、様々な制限や問題を一つ一つ2年がかりで解決し実現へと辿り着きました。
敷地は充分な広さがありましたが高低差のある形状で、一番高いところに生活の場を設けることとしました。
すぐ隣には多賀城跡があり緑と自然に囲まれたそのロケーションと借景も愉しめる立地でした。

「設え」

将来的にお子さんの家の建築等も視野に入れ、細長い土地の西側に寄せた配置としました
広いLDKと広い吹抜け、大きな窓がご主人のご要望。
アイランドキッチンと使い勝手の良い家事動線、広めの階段ホールに寛げるファミリースペースが奥様のご要望でした。それぞれのご要望をを叶えるべく、お打合せを繰り返しながらご希望通りの設えに辿り着きました。 

あつら

外観はダークトーンでまとめた男前な印象ですが、内部は六角形のタイルが印象的な造作の洗面化粧台やダイニングの内窓、吹抜けのアメリカンフェンス、奥様がこだわって選んだ鮮やかな色の壁紙、吹抜けに朧月のように浮かぶペンダントライトなど、その外部とは対照的に明るく爽やかで華やかな雰囲気が漂います。

外装も一部無垢板を貼ったり、鏝塗りの左官仕上を施したりと素材やテクスチャーを吟味してこだわりの誂えで仕上げました。

延床面積 132.07㎡(39.96坪)